いきなり「ブチュー」のキスシーン。1年9ヶ月ぶりに再会を果たし、家族4人で帰国を実現した曽我さん一家。マスコミ各社は参院選挙投票日前から連日紙面を飾ってきました。あの感動のキスシーンで自民は大敗を逃れたとの見方もあります。
しかし、問題の本質は拉致・誘拐です。外国に侵入してその国民を連れ去り、エージェントに仕立てるテロ国家など、いまや北朝鮮しか存在しません。この国に脱走した軍人を米国は追訴することは当然です。いまは人道上の理由で治療を受けていますが、いずれは出頭してその罪を受けなければなりません。ジェンキンスさんは酒におぼれ、ガンも転移している模様。病人を引き渡すことはできませんが、日米両国が知恵を出し合えば必ず良い結果が出ると信じています。
北朝鮮は2兆円を超すとも言われる経済援助で瀕死の国内経済を立て直そうと目論んでいます。再会場所を提供したインドネシアも地下鉄建設などODA経済援助を熱望。再会ホテルのスイートルーム借り上げ料、5万円という破格のチャーター機料でも往路は正規料金を払う政府。日本での治療、入院代などその額は莫大です。みんなが経済大国日本にたかっているようにも見えます。
拉致は自然災害ではありません。日本を倒すという明確な意思をもって行った行為です。小泉首相は4人の帰国で日朝国交正常化交渉をすすめると言明しています。しかし、10人の安否確認、150人を超える行方不明者の調査なくして解決はありえません。国交正常化などまったく急ぐ必要などありません。拉致問題も核開発疑惑も進展のないままに、経済支援を行っていくことは絶対に許されないことではないでしょうか。
あの感動の再会シーンについてネット上で「過剰演出」だの「芝居」だのとしたり顔で語る人が居ますが、あれは隠し撮りです。(吉田先生のことではありません、名指しは避けます)
また低俗な週刊誌が曽我さんはゼイタク好きだの書き立てていますが、外務省の人間が海外であのレベルのホテルに泊まることは、ゼイタクではなく当然のことで、そのことは一切紹介せず、拉致被害者への敵意だけを煽らんとするマスコミの異常さには辟易します。
10年ほど前の月刊文芸春秋には「腕の立つ板前はみんな大使館に引き抜く」「毎日築地から鮮魚を空輸で届けさせる」など外務省の現役職員の声が載っていました。
知る権利とやらがそんなに大切なら、コチラの問題の方を優先して紹介するべきでしょう。
投稿情報: 23区民 | 2004.08.03 06:19