無駄遣い撲滅プロジェクトが自民党には設置されています。
谷垣禎一政調会長がチーム顧問になった通称名「ムダボ」です。このチームが問題としているのは「居酒屋タクシー」と「お役人のレクリエーション費の凍結、廃止」です。また税金の無駄遣いを1円たりとも許さない若手の会なるグループも自民党内には存在し、国会議員の海外出張のファーストクラスを問題にしています。これは選挙目当ての細工でしかありません。
いずれも自民党内には無駄遣いキャンペーンを展開することで、福田内閣の支持率を高めようという意図が見られます。しかし、無駄遣い問題はこんなカンタンな話で済むものではありません。2世3世議員、官僚出身が多い自民党には、ゆたかな生活感しか存在せず、本当の意味での改革が実現できるのか信用できないのです。
居酒屋タクシー、官僚のレクリエーション費、ファーストクラスなど、枝葉末節で大改革のつもりなのでしょうか。いますぐ国会議員が動けば解決できるものばかりです。まず国会議員が率先して自らの議員特権を見直すべきです。国会専用車を廃止したり、国会議員専用レクリエーション施設を見直したり、豪華議員宿舎を失くせば良いだけの話です。国家言い議員が清貧な生活をすれば官僚たちも理解してくれるもの。なにも大袈裟に無駄遣いキャンペーンなど声高に叫ばなくても、ひとつひとつ国会議員自らの特権を削り、痛みを伴う改革を自ら実践していけば良いのです。国会議員がしっかりとした改革を断行すれば、マイレージなど自らの懐に入れるお役人も改革を口にするものだと思います。自民党の無駄遣いキャンペーンはまず、国会議員は黙って改革することから解決できるのです。
国の無駄遣いはこんなものではありません。族議員政治、しがらみ政治、天下り、談合など国の本質的な改革が求められています。公務員改革のさらなる改革も急務です。町村官房長官のように公務員改革に背を向けてきたから福田内閣一番の無駄は官房長官。このムダな町村さんを外すことが福田首相の仕事とすべきとの声もあります。小手先だけの居酒屋タクシー、レクリエーション費廃止では本当のムダは失くなりません。国民の関心を目先の問題に向けさせて、本質的な改革論議を避けているような自民党です。これからの日本にとって何が無駄なのか、はっきりと論議していくことが大切ではないでしょうか。福田首相が無駄な町村官房長官を削ったとすれば、支持率は急上昇すると思いますが。
そして仮定の話よりまず防衛省の利権構造の解明、公益法人、独立行政法人の見直し、天下り規制でさらなる公務員改革などやるべき無駄遣い撲滅はいっぱいです。大事な問題を先送りして、目先の問題ばかりに目を向けるのは増税への道筋をつけているのかと思ってしまう自民党の無駄遣いキャンペーンです。国民の不信が高まっているのに、官僚たち個人の無駄遣いを問題にするだけで、大事な問題から逃げようとしているようにも見えてきます。国会議員自らが痛みを伴う改革もせず、国民に一方的に痛みを押しつけているのです。これでは無駄遣い撲滅キャンペーンが国民の支持を得ることはできません。本質的な無駄遣い問題を取り上げることがないから、このキャンペーンは消費税率引き上げの地ならしに思えてくるのです。
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